集会に行ってきました!ーー「解釈で憲法9条を壊すな!4・8大集会&デモ」問題提起行動報告

 去る4月8日、ブログで告知したとおり、「【日本を戦争する国にさせない!】解釈で憲法9条を壊すな!4・8大集会&デモ〜『集団的自衛権の行使』は海外で戦争すること」の集会に行き、問題提起のビラ(「「集団的自衛権」にだけではなく (戦後)日本の植民地主義に反対しよう!」)をまいて*1きました。
 日比谷野音で開催される集会に行ったことのあるひとには、見慣れた風景かもしれませんが、さまざまな集まりのひとたちが、それぞれに自身の主張したいアピールのチラシを配っており、1枚もらおうものなら、わたしたちのチラシもと矢継ぎ早に、数枚のチラシが一気に手元に押し付けられます。
 わたしたち「反日の会(仮)」のチラシも、そのなかに埋もれてしまっていたところもあるので、400枚配ったなかで、どれだけのかたに読んでいただいたのかわかりません。
 それでも、渡したあとすぐに立ち止まって読んでくれたひともいました。
 直接、わたしたちが配ったビラに対して、意見を言ってくれるひとはいなかったのですが、ネット上には意見が出ていたようなので、それについては別に書きたいと思います。


 「反日の会(仮)」のビラを配っていた途中、メンバーのつねのさんが人民日報から取材を受けました!
しかも、ちゃんと記事になっていました。内容は「つねのさんのインタビューが人民日報に載りました」をご覧ください。

 
 さて、集会ですが、「反日の会(仮)」メンバーは会場に入りそこねてしまい、スピーチや連帯挨拶を聞き逃してしまいましたが、集会アピールはプログラムをいただいて読むことができました。
 そこには、「中国、韓国、北朝鮮とのさまざまな〝摩擦〟をあげ「積極的平和主義」と称して、軍事力と日米軍事同盟の強化で押し切ろうとしています。」(原文ママ)、武器輸出法や自衛隊法やPKOについて、また辺野古新基地建設を進めていることなども書かれており、わたしたちが問題提起したかった内容にも少し触れてあり、やや勇み足だったか、とも思いました。
 が、やはり根本的な問題が欠けているように思うのです。

集団的自衛権を行使するということは、日本がアメリカとともに海外で戦争をする、場合によっては日本独自にでも海外で武力行使をするということであり、憲法9条を根本から破壊するものです。


[全文はこちら]
http://kyujokowasuna.com/

 しかし、同盟関係のもと、日本はアメリカとともに海外で戦争をしてきたではないですか。
 このように言うと、自衛隊が実質、武器を持って前戦にたっては来なかった、というひとがいるかもしれません。では、それを仮定しての、海外で戦争をしない、という意味は、あくまで自衛隊員の日本人が海外の戦争・紛争地で人を殺し、殺されること、それが戦争するということだ、とでも言いたいのでしょうか。


 これまでアメリカとともに戦争に参加してきた際、銃口を向けられたひとのことを想像したいと思います。日本は戦争に向かっている、と言ったときに、銃口がいつ向けられるのかと脅かされ続けている、"わたし" の隣にいるひとを想像したいと思います。
 これまで、銃口を向けてきたのは誰なのか、今も向け続けているのは誰なのか、思いおこしたいと思います。
 戦争をさせない、と言うのなら、日米安保を破棄し沖縄に集中する米軍基地を撤去させる主張と取り組みが必要でしょう。もちろん自衛隊という軍隊も放棄しなければなりません。
 朝鮮への経済制裁や、それにともなう行政・国をあげての朝鮮総連への弾圧、朝鮮学校に対する補助金カットと無償化排除という差別政策を撤回し、謝罪すべきです。メディアも加担しどんどん膨れ上がる、歴史修正主義と中国人、朝鮮人、韓国人へのヘイトクライムをやめるため、違法合法を問わず移民への迫害に反対するために声をあげるべきです。
 安倍政権は突然変異でもなければ戦後体制からの逸脱でもありません。戦後も続く日本の植民地主義と差別、排外主義。それを支えてきたのは日帝本国人です。
 集会で大江健三郎(おおえ・けんざぶろう)さんは次のようにスピーチしたそうです。

明治時代のあと1947年に新しい憲法をできて“戦争をしない・民主主義を守る”ということが新しい時代の精神となった。私の人生にも重なるが、以来私たちはこの精神で67年間やってきた/それを安倍政権は民主的方法でなく、いきなりぶっ壊して戦争ができる国に変えようとしている。平和主義・民主主義の原理がかつてない危機を迎えている。


http://www.labornetjp.org/news/2014/0408shasin

 このような現代史理解は、植民地主義を継続してきた戦後日本の歴史を歪曲するものです。
 また、集会アピールには「安倍政権の解釈改憲の動きには、自民党内や内閣法制局長官経験者ら、海外からも批判が相次いでいます」とあります。これではまるで、暗に自衛隊や安保を容認する解釈改憲を強行してきた勢力に、なにがしかの理があると言っているようなものです。警察予備隊違憲自衛隊違憲、安保は違憲PKO違憲イラク派兵は違憲ソマリア派兵は違憲であるとして、そのたびに反対運動はありましたが、自民党内閣法制局解釈改憲を繰り返してきました。ついでに最高裁も。今回のアピールで自民党の一部や従来の内閣法制局が肯定的に参照されているのは、これまでの反戦運動への裏切りないし転向だと考えます。


 集団的自衛権に反対する意思は同じですが、「反日の会(仮)」は、問題提起の内容
http://d.hatena.ne.jp/hannichi/20140408/1396933790
を主張しつつ、集団的自衛権に反対したいと思います。

 集会会場に入りそこねたわたしたちは、集会が終わるとデモがあるとのことで、出発地でそれぞれにプラカをもってアピールしました。


集団的自衛権 だけではなく 軍隊基地なくそう」
「朝鮮への 経済制裁 に反対!」
「平和? 日々是 銃後 としか思えません」

*1:ビラ→チラシのこと。まく→チラシを配ること